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ベル王ED後のもしも話。
書こうとして途中で挫折したので序盤だけうp



 瞼越しに差す光によって沈んでいた意識を徐々に取り戻す。はっきりと目が覚めた頃、朝と呼ぶには陽が高く昇りすぎている事に気付く。
未だ残る倦怠感を訴える身体に鞭を打ち、現状を把握する為にゆっくりと上体を起こす。
ぐるりと回りを見渡す。部屋自体は広く、しかしシンプルにすっきりと纏まっている。調度品は一見質素な作りに見えるが、よく見ると細部に到るまで丁寧な作りが施されている事が素人目にも分かる。部屋を照らす日差しは大きな窓から差し込んでおり、そこから見える風景は美しく手入れのされた庭園だった。
どうやら何処かの良家の屋敷のようだ。あるいは、別荘か。どちらにせよ、とにかくこの家に住む者に会って事情を聞かねばならなかった。何故なら―
思考の淵に沈みかけた刹那、ノックの音が耳に入る。即座に意識を現実に引き戻し、音がした方向へと視線を向けた。ノックの主は返事を待たずして、しかしゆっくりと木製の扉を開けて部屋に入ってきた。
「…おはよう。よく眠れた?」
 来訪者である少年はこちらが見ていることに対して直ぐに気付き、柔和な表情を浮かべながら挨拶の言葉を掛ける。
「ええ。お陰様で。…しかし、どの位眠っていたのかさっぱり…」
 気がつけばこの部屋に居た。いつから眠っていたのかなんて全く思い出せない。
「そうだね…随分と長い間、かな」
 ゆっくりと近づく様に窓のひとつに歩み寄りながら、来訪者はそう答える。慣れた手つきで手入れのされた窓を空けると、穏やかな風が彼の美しい銀の髪を撫でていくのが見えた。
その様子と立ち居振る舞いから恐らく彼はこの屋敷に関わる人間だと推測する。主と言うにはまだ幼い。家主の息子だろうか?…ならば知っている可能性があるかもしれない。私は思い切って尋ねてみる事にした。
「……少し、お尋ねしたい事があります」
「うん、何かな」
 少年は視線を窓の外からこちらへ向け、僅かに首を傾げて返事を返す。銀糸が、さらりと流れる。
「…ここは……、何処でしょう?何故、どうして私は此処に?」
 情報の欠如どころか、自らに関する事すらも記憶から抜け落ちていた。そんな自分の言葉に少年は眉一つ微動にせず、部屋に入った時と同じ穏やかな表情のまま答える。
「もうすぐ昼食の準備が出来るんだ。先ずは冷めないうちに食べに行こう?」
 それからゆっくり話してあげるよ。ベルクート。そう言って少年はゆっくりと踵を返した。




↓補足兼本来書きたかった事↓
ベルクートさんはラスボス戦にて致命傷を負い、一命は取り留めたものの記憶喪失に。
しかも一定以上の新しい事を覚える事が出来なくなり翌日になれば全てを忘れてしまう為周りから見れば同じ1日をひたすら繰り返している。
王子はそんなベルクートさんを最初こそ記憶が戻ると信じて世話をしていたものの、あまりにも改善の兆しが見られない事に耐え切れず諦め気味、徐々に心が壊れていく感じ。年単位でそんな生活を過ごしている。
ちなみに東の離宮で不自由のない隔離生活(のつもり)。
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